まちのこぼれ話〈久地・宇奈根・北見方・下野毛地域〉

 

父が帰ってくるのが楽しみでした

川邉 禮子さん
(かわべ れいこ さん)

昭和10年生まれ 83歳
川崎市高津区久地在住

久地の農家に生まれ久地の農家に嫁いだ川邉さん。
地域の様子や人々の暮らしなどについて伺いました。
(平成30年10月9日)

川邉 禮子さんの写真

食べ物

 

 お魚は行商が売りに来ていました。多摩川でマルタっていう魚が獲れたんですよ。それを籠に入れて売りに来ていました。マルタっていうのは大きくて骨の多い魚でね。ハヤは焼いたり煮付けたりしていました。お腹が赤い綺麗な魚です。

遊び

 

 お手玉とかおはじきでよく遊んでいました。お手玉は自分で縫って作っていました。ジュズダマっていう草の実や小豆を中に入れていました。今でも作り方を覚えていますよ。
 小学校のころ夏には先生に多摩川に連れて行ってもらって泳ぎました。友達同士で行ったこともありましたね。あの頃は多摩川の水が綺麗でしたね。

戦争の記憶

 

 終戦は5年生の終わりごろでした。天皇陛下の玉音放送は家で聞いたような気がするけれど、よく覚えていませんね。ただ父が帰ってくるのが嬉しくて楽しみでした。寂しかったですからね。
 父が帰ってきたとき髭を生やしていたし、サーベルを2本も下げていたのでなんだか怖くって、記念写真を撮る時にも私はよその家の縁の下に隠れて出てこなかったの(笑)。 (PDF版の抜粋です)

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